緑内障レーザー治療(SLT)

緑内障とは

緑内障とは

緑内障とは、視神経が障害され、視野(見える範囲)が狭くなっていく進行性の病気です。その進行を遅らせるためには、眼圧(目の固さ)を下げることが唯一の治療法です。眼圧は目の中で作られる水(房水)の流れによって左右されるため、房水の作られる量を減らしたり、房水の流れを良くするような治療が必要となります。
治療法には点眼薬、レーザー治療、手術療法などがあります。
(詳細は「緑内障」ページを御覧ください)

緑内障SLTレーザー治療とは

詰まって流れが悪くなってしまっている排水溝のフィルター(線維柱帯)にレーザーを当て、目詰まりを掃除することで房水の流れを良くし、眼圧を下げる治療法です。

緑内障SLTレーザー治療とは
  • 痛みはほとんどありません
  • 治療時間は5〜10分程度です
  • 繰り返し治療をすることが可能です
  • 日帰りで行えます(※術前・術後は経過観察が必要です)
  • 副作用はほとんどなく、安全性が高い治療です

<治療に適した方>

  • 開放隅角で眼圧が高い
  • 点眼をできるだけしたくない
  • 毎日の点眼が大変で面倒
  • 点眼の副作用(まつげが伸びる、目の周りが黒ずむ、目がくぼむ)で困っている
  • 点眼を忘れやすい
  • 妊娠・授乳中で点眼治療ができない方

点眼1本分の眼圧下降効果

SLTレーザー治療の効果は点眼薬1本分と同等という研究結果が出ています。点眼の場合は点眼忘れや点眼が上手くできずに十分な効果が得られない場合もあるため、SLTレーザーのほうが優れているという報告もあります。

効果は70%程度

SLTレーザー治療の効果が出る人は70%程度と言われています。30%ほどの方には効果がなく、まれに眼圧が上がってしまう方もいらっしゃいます。十分な効果が得られない方は、他の治療法をご相談させていただきます。
2019年にLANCETという世界的に権威のある雑誌にて、「緑内障に対する初回治療としてSLTレーザー治療が有用である」という発表がされました。また、すでにたくさんの種類の点眼をされている方には効きにくいという報告もあります。これらのことから、当院では、緑内障治療の第一選択としてSLTレーザー治療を勧めています。

2〜3年間は効果が持続

SLTレーザー治療の効果が持続する期間は、人によって様々です。10年間効果がある人もいれば、1年で効果がなくなってしまう方もおり、平均2〜3年程度といわれています。SLTレーザー治療は非常に低侵襲のレーザーのため、目への負担は少なく、繰り返し照射することが可能です。そのため、効果がなくなってしまった場合は、再度レーザーをすることで、再び効果を得ることができます

費用

費用

点眼治療とSLTレーザー治療の比較

点眼治療とSLTレーザー治療の比較

高額療養費が適用される場合があります。

SLTレーザー治療を行う場合、高額療養費の適用に達する場合があります。
後に自己負担分の限度額を超えた分が還付される制度で、事前に加入されている健康保険へ申請されますと、還付を待つことなく窓口での負担が限度額までとなる限度額認定証が発行されます。
事前に申請される方は限度額認定証が出来次第窓口へご提示ください。

生命保険の対象になる場合があります。

レーザー治療は外来手術になります。
手術給付金付きの生命保険に加入されている場合、対象となることがありますので、詳しくはご加入の保険会社へお問い合わせください。
【手術名 隅角光凝固術 / 手術コード:K273 】