受診について
Q予約なしでも受診できますか?
A可能です。ご予約のある方を優先的に検査を行うため、待ち時間が長めになる場合がありますのでご了承ください。なお、ホームページや待合室内のモニターで混雑状況をお知らせしていますので、そちらを参考にご来院ください。
Q事前予約はできますか?
A可能です。ホームページもしくは予約専用電話(050-5526-7020)から予約が可能です。なお、予約時間は来院していただく時間であり、診察の時間ではありません。検査の内容によっては順番が前後する場合があり、お待たせする場合がありますのでご了承ください。また、検査の内容(視野検査や新規のコンタクトレンズ合わせなど)によっては来院しての予約しかできない場合もあります。(→ 「予約する」)
Q予約は何ヶ月先までできますか?
A6ヶ月前から前日の17時までであれば予約可能です。(→ 「予約する」)
Q当日の予約は可能ですか?
A可能です。当日は順番予約のみとなり、時間の指定はできません。ホームページや待合室内モニターで現在診察中の番号が表示されておりますので、順番が近くなりましたら来院してください。なお、前日までの時間予約の方が優先となります。また、来院が遅い場合は順番が前後し、お待ちいただく時間が長くなりますのでご了承ください。予約受付時間は診療時間と異なりますので、詳しくはホームページ内の予約ページをご参照ください。(→ 「予約する」)
Q待ち時間の目安は教えてくれますか?
A待ち時間は当日の混雑状況によって変わります。ホームページ上と待合室モニターで現在お待ちいただいている状況などを確認することができます。
Q駐車場で待っていることはできますか?
A可能です。ご希望の方には呼び出しベルをお渡ししますので、お気軽にご相談ください。なお、電波は当院150m範囲までしか届かないため、ご了承ください。
Q受診の時に必要なものはありますか?
A保険証を必ずご持参ください。お持ちでない場合、当日は10割負担となります。その月の最終日までに保険証の原本をお持ちいただければ、差額を返金させていただきます。翌月以降になりますと、当院での返金はできないため、保険者(社会保険であれば会社、国民健康保険であれば市役所)で手続きを行ってください。
眼鏡処方をご希望の方 → 現在使用している眼鏡を必ずご持参ください。
Qどうして月一回保険証の原本の確認が必要なのですか?
A保険証の番号や負担割合の変更を見逃すことによる誤請求を防ぐため、医療機関は毎月保険証の原本(コピーは不可)を確認するよう法令で義務付けられています。お手数ですが、ご来院の際には必ずご提示をお願い致します。
Q駐車場はありますか?
A当院では広々とした駐車場を完備しております。目の見えづらい方でも停めやすいよう、駐車スペースの間隔を広くしておりますので、ご安心してお越しください。
Qクリニックへの行き方を教えて下さい。
A当院は士別市総合体育館のすぐそばに位置しています。士別駅から当院までバスで約13分(市役所前下車)、士別剣淵インターチェンジから車で約10分です。ホームページ上に地図を掲載しておりますので、ご参照ください。(→「アクセス」ページへ)
Qクレジットカードは使えますか?
A一部の支払いのみ、クレジットカード払いの利用が可能となりました。
対象はコンタクトレンズ代、サプリメント代、自由診療代(多焦点眼内レンズ)のみとなります。
取扱会社はVISA, Mastercard, JCB, Amex, Dinersです。支払い方法は一括払いのみとなりますので、ご了承ください。
ご利用の方は受付にお申し出ください。
Q空いている曜日や時間帯を教えて下さい。
A比較的午後からのほうが空いております。事前予約をすることで待ち時間短縮に繋がりますので、あらかじめ予約して来院していただくことをお勧めします。(→ 「予約する」)
Q転居することになりました。転居先の眼科への紹介状はもらえますか?
A一度ご来院ください。その際に紹介先をご相談の上、紹介状をご用意させていただきます。
Q赤ちゃんでも診てもらえますか?
A当院では新生児の診察も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
Q未成年が一人でも受診できますか?
Aお一人で受診していただくことも可能です。しかし、高校生以下で初めてコンタクトレンズ処方をご希望の場合は、コンタクトレンズ装用に伴うメリット・デメリットについて詳しくお話し、同意していただく必要があるため、保護者同伴をお願いしております。(コンタクトレンズについての詳細は「コンタクトについて」のページをご参照ください)
Q初診料や再診料って毎回かかるのですか?
A初診料は「その病気で」初めて受診した際にかかる費用のことです。そのため、同じ病気でも一度治ってから再度受診する場合、異なる病気で受診する場合、通院を自己中断された場合などでは、これまでに受診したことがあっても初診料がかかります。また、再診料は薬のみの場合でも必ずかかります。(→詳細を知りたい方は「初診と再診について」のページ)
Q診察を受けずに薬だけもらえますか?
A保険診療制度上、診察なしで薬の処方をしてはいけないことになっています。そのため、当院では目の状態が変わりないかどうかを必ずお聞きしてから処方しております。
Q緑内障や目の病気がないか心配です。症状がなくても受診できますか?
Aもちろん可能です。緑内障を始めとして、無症状で進行する病気も多く、これからの時代は「早期発見・早期治療」と「予防医療」が非常に重要です。特に40歳以上の方は、症状がなくても定期的に眼科で検査を受けることをお勧めしています。
薬について
Q薬は院内処方ですか?院外処方ですか?
A当院では院内処方を行っております。当院の窓口で薬を直接お渡しできるので、冬期間など薬局へ行くのも大変な場合でも便利です。
Q目薬が上手く点せないのですが、コツはありますか?
Aオススメはソファーなどに仰向けで横になり、げんこつを作って頬骨に当て、その上に手を乗せた状態で点眼する「げんこつ法」です。また、点眼を補助する器具などもありますので、お気軽にご相談ください。
Q目薬の正しい点眼の仕方を教えて下さい。
Aまず重要なことは、「目薬は1滴以上入れない」ということです。目薬は1滴でも目からあふれるほどの量が出るように作られています。入った気がしないからと何滴も入れてしまうと、こぼれて意味がないばかりか、使いすぎによって副作用が出ることがあります。また、目薬の減りが早く費用負担が増えてしまいます。次に「まばたきをせずに目をつぶる」ことが大切です。点眼した目薬は目頭にある“涙点”という穴から鼻の方へ流れていきます。目薬をした後、目をパチパチとまばたきをしてしまう方がいらっしゃいますが、まばたきをすると目薬が早く涙点を通って流れていってしまうため良くありません。次に涙点から鼻へ流れて行きづらいように「目頭の部分を指で押さえる」ことも大切です。そして最後に、「2種類以上の目薬を点す時は5分以上空ける」ことが重要です。すぐ次の目薬を点してしまうと、先に点した薬が流れて効果が薄まってしまいます。まとめると、①目薬は1滴、②目薬をしたら目をつぶる、③目頭を押さえる、④5分間空けて次の目薬をする、というのが正しい点眼方法です。
Q目薬を多めに点眼したり、回数を増やしたら効果が上がりますか?
A目薬を何滴も点す意味はありません。また、処方せんで指示された回数以上に点しても効果がないばかりか、副作用が出る危険性があるため、勝手に増やすことはやめましょう。
Q目薬がしみるのですが、大丈夫なのでしょうか?
A目薬の種類や目の調子によってしみたりしみなかったりすることがあります。内服薬の中には苦い薬があるのと同様に、目薬にもしみやすいタイプがあり、問題ないことが多いです。しかし、異変を感じた際には、必ず主治医の先生に中止あるいは変更して良いか相談しましょう。
診療について
Q眼底検査とはどのような検査ですか?
A散瞳薬という目薬を点し、瞳孔を広げて目の中の状態を調べる検査です。白内障も含め、様々な病気がないか詳しく診ることができます。
Q散瞳するとどのくらいに時間見えづらくなりますか?
A個人差はありますが、散瞳薬は効くまで20−30分程度かかり、一度効くと4−5時間ほどぼやけて見えづらくなります。その間はまぶしく感じたり、調節が効かなくなってぼやけてしまうため、運転は控えていただく必要があります。
Qコンタクトレンズをしていますが、診察の際はどうしますか?
Aコンタクトレンズをしたままだときちんとした検査ができませんので、外していただく必要があります。あらかじめ眼鏡で来ていただくか、コンタクトレンズを外せるようにレンズケースなどの準備をしてきてください。
Qコンタクトレンズの処方せんだけ欲しいのですが。
A当院では診察なしでのコンタクト処方は行っておりません。なぜなら、コンタクトレンズは薬事法で高度管理医療機器に定められています。また、コンタクトレンズ装用に伴って様々な目のトラブルが起こる可能性があり、重症なものでは失明に近くなってしまうこともあります。そのため、安易にコンタクトレンズを使い続けることは危険だからです。
Qコンタクトレンズが欲しいのですが、その日に処方されますか?
A当院で初めてコンタクトレンズを合わせる方は、目の病気がないか、コンタクトレンズをつけて大丈夫なのかを詳しく検査した上で、患者さん一人ひとりに合ったコンタクトレンズの相談と装用練習を行うため、別の日に予約させていただいております。検査には時間がかかるため、余裕を持ってお越しください。2回目以降の方は、当院で取り扱っているレンズであればその日のうちに処方可能ですが、レンズの種類によっては取り寄せになる場合もありますのでご了承ください。
Q眼鏡を作るために初めて受診するのですが、その日に眼鏡の処方せんはもらえますか?
A基本的には予約制となります。お急ぎの方はご相談いただければ当日に合わせることも可能ですが、混雑状況により検査に時間がかかる場合がございますので、ご了承ください。なお、目の中に病気がないか詳しい検査を行ってから眼鏡合わせすることを当院では勧めております。眼鏡合わせのための受診を機会に偶然病気が見つかる方も多く、当院では「早期発見・早期治療」を目指しているからです。その場合、詳しく調べるためには眼底検査が必要であり、眼鏡合わせは後日予約にて行う形となります。お急ぎでない方は、しっかり検査を受けてから眼鏡合わせを受けましょう。
Q視力検査の結果で眼鏡の処方せんはもらえますか?
A視力検査と眼鏡合わせの検査は別であり、改めて眼鏡合わせが必要です。なぜなら、視力検査では最も遠くがよく見える目の度数(近視、遠視、乱視など)を調べます。しかし、一番遠く見える度数が眼鏡として合っているかというとそうとは限りません。度が強すぎると疲れやすくなりますし、逆に見えづらくさせてしまうこともあります。眼科での眼鏡合わせでは、どのような状況で眼鏡を使用するのか、見たい距離はどのくらいなのか、遠近両用が良いのか、乱視は入れたほうが良いのか、遠近のバランスはどの程度が良いのかなど、患者さん一人ひとりの生活環境とご希望に合わせて適した眼鏡の度数を決定します。そのため、視力検査とは検査時間も検査方法も異なるのです。
Q視力検査をするのはなぜですか?
A視力というのは目の状態を見るのに最も重要な指標の一つであり、視力検査は最も基本的な検査の一つです。ご本人の自覚がなくても視力低下が起きていることもあり、視力検査をしないと分かりません。特に裸眼視力(眼鏡なし)よりも矯正視力(眼鏡あり)の視力が重要です。
子供の病気について
Q子供に眼帯してはいけないのはなぜですか?
A子供の頃は視力が発達途中であり、環境や目の使い方によって大きく影響を受けてしまいます。特に小学校低学年までは特に大切な時期と言われています。その時期に眼帯で目をふさいでしまうと、視力が落ちてしまったり、弱視といわれる状態になってしまう可能性があります。そのため、どうしても必要な時以外は眼帯はしないようにしましょう。(→ 「斜視・弱視」のページ参照)
Q泣いていないのに涙が出ているのですが、問題ないですか?
A流涙の原因として考えられるものとしては、結膜炎や眼瞼内反、先天性鼻涙管閉塞などが考えられます。特に生まれたばかりの赤ちゃんで、泣いていないのに涙があふれて来る場合は、「先天性鼻涙管閉塞」が疑われます。一度眼科での精密検査をお勧めします。(→ 先天鼻涙管閉塞については→ 「鼻涙管閉塞症」のページ)
Q3歳時健診で引っかかりました。眼科受診が必要ですか?
A必ず受診が必要です。視力は生後3ヶ月頃から3歳頃までに急激に発達し、6歳から8歳頃までに完成します。6歳以降になると感受性期を過ぎてしまい、視力の発達がしにくくなってしまうため、視力の発達が十分でない場合、できるだけ早期に発見して治療することが重要です。そのため、3歳時健診をきちんと受け、弱視発見することがその後の将来を左右するターニングポイントといえます。弱視は決してまれな病気ではなく、こどもの弱視の有病率は2〜5%、約50人に1人といわれており、毎年2万人前後のこども達が弱視と診断されています。しかし、残念なのは、“要精密検査”となっても受診させていないご家庭が3人に1人いるとのことです。将来の視力発達にとって大事な時期ですので、引っかかった際には必ず眼科を受診するようにしましょう。(→ 詳細は→ 「斜視・弱視」のページへ)
Q子供が学校の視力検査で引っかかりました。眼科受診が必要ですか?
A受診したほうが良いです。前述の質問(「Q. 子供に眼帯してはいけないのはなぜですか?」「Q. 3歳時健診で引っかかりました。眼科受診が必要ですか? 」)でお答えしているように、小学校の間は特に視力の発達に重要です。もし弱視の場合、治療が遅くなると視力が発達しなくなってしまう可能性があります。また、成長とともに目の長さも成長するため、眼鏡は合わなくなることがよくあります。合わない眼鏡をかけていると目にとっては良くありません。視力検査で引っかかった際には、眼科できちんと検査を受けることをお勧めします。
Q近視と言われました。眼鏡をかけないとだめでしょうか?
A近視の中には眼鏡をかける必要のない「仮性近視」というものもあります。また、軽い近視の場合、見え方によっては必ずしも眼鏡が必要なわけではありません。しかし、片眼だけ近視が強い場合は弱視になる可能性があります。これらはきちんと眼科で検査しないと分かりません。また、眼鏡を作る際、眼鏡屋さんでの検査だと子供にとっては過矯正になってしまうことがあり、合わない眼鏡をしていると余計に近視を進行させてしまうことがあります。そのため、子供の時は眼科できちんと眼鏡合わせをすることをお勧めします。これらのことから、近視と言われた場合でも眼鏡が必要にならないことがあるため、眼科で検査を受け、眼鏡が必要かどうか相談しましょう。(→「近視・遠視・乱視」のページ参照)
Q昨年作った眼鏡がもう合わないと言われました。作った眼鏡が合っていなかったのでしょうか?
A子供の頃は成長とともに目の長さも成長します。近視や遠視は目の長さに影響を受けるため、昨年作った眼鏡がすぐ合わなくなることは十分考えられます。特に身長の伸びが止まるまでは眼鏡の度数は変化すると考えておいたほうが良いでしょう。合わない眼鏡をしていると近視が進んでしまったり、視力の発達を妨げてしまうことがあるため、眼鏡が合っているかどうかを眼科で定期的に検査することをお勧めします。
屈折異常について
Q近視、遠視、乱視の違いを教えて下さい。
A「近視」とは、遠くがぼやけて見えづらいが近くに焦点が合う状態で、原因として目の長さが長いことが多いです。近くは見えるため、視力の発達に影響が出にくく、老眼を感じにくいことが多いです。一方、「遠視」とは、どこにも焦点が合わないため、常にピントを調節する努力が必要な状態です。近視と違ってピントが合いづらいため、強い遠視があると視力の発達に影響を与えて弱視になります。また、視力がきちんと発達している人であれば調節を使って遠くも近くも見ることができるため、眼鏡を必要としない場合が多いですが、調節力が落ちてしまう老眼の影響を受けやすいと言えます。最後に「乱視」とは、角膜のゆがみによって目の中に入ってきた光の焦点が合わなくなり、二重に見えるなどくっきり見えない状態のことを言います。乱視には眼鏡やコンタクトレンズで矯正できる“正乱視”と矯正することができない“不正乱視”があります。さらに詳しい内容を知りたいかたは→「近視・遠視・乱視」のページを御覧ください。
Q近視の原因はあるのですか?
A近視になる原因は、「目の長さが長い(軸性近視)」「光を屈折させる力が強い(屈折性近視)」の主に2つであると考えられております。眼球の長さは遺伝や成長、環境によっても影響を受けることが分かっており、近視が進行しやすい原因や近視進行を抑制する方法などが明らかになってきています。詳しくは→「近視・遠視・乱視」のページをご参照ください。
Q老眼ってなんですか?
A老眼とは、加齢に伴って目のピントを調節する機能が衰えることです。それによって近くの物が見えにくくなります。老化によって必ず起こる現象であり、病気ではありません。老眼になる仕組みや若い方のスマホ老眼の予防法についてもホームページ上に詳しくまとめていますので、興味のある方は→「老眼」のページを御覧ください。
Qコンタクトレンズは何歳から使用しても良いですか?
A当院では、きちんとコンタクトレンズの管理が自分でできる年齢(高校生以上)になってからの装用を勧めています。コンタクトレンズは薬事法で高度管理医療機器に定められています。なぜなら、コンタクトレンズ装用に伴って様々な目のトラブルが起こる可能性があり、重症なものでは失明に近くなってしまうこともあるからです(→「コンタクトレンズ」のページ)。そのため、適切なコンタクトレンズの管理と装用方法を守る必要があります。中学生からの装用を希望される場合は、部活動など短時間のみの装用で、ご家族の方がきちんと管理ができる場合であり、かつ、コンタクトレンズ使用に伴う危険性について十分に理解していただいた場合のみ、ご相談の上での処方としております。
Q眼鏡は持っていなくてもコンタクトレンズを作って良いですか?
A基本的には眼鏡を持っていない方への処方は当院では行っておりません。なぜならコンタクトレンズ装用に伴って目のトラブルが起こってしまった場合、無理してコンタクトレンズを使用し続けると最悪見えなくなってしまう危険性があります。そのため、コンタクトレンズを使用できない時に眼鏡を使用していただく必要があるからです。
Qコンタクトレンズには色々種類がありますが、その違いを教えて下さい。
Aコンタクトレンズには大まかにソフト、ハードがあり、当院で扱っているソフトコンタクトレンズは使用方法によって1日装用(1day)タイプと2週間(2 week)装用タイプがあります。また、その他に着色されたカラーコンタクトレンズがあります。ソフトとハード、1dayと2weekタイプ、それぞれにメリットとデメリットがあります。詳しく知りたい方は→「コンタクトレンズ」のページを御覧ください。
Qスポーツをしていますが、コンタクトレンズはできますか?
A可能です。スポーツの運動量や内容によっても異なりますが、一般的にはソフトコンタクトレンズのほうが適しています。
Qインターネットでコンタクトレンズを買っても大丈夫ですか?
Aコンタクトレンズは薬事法で高度管理医療機器に定められており、コンタクトレンズ装用に伴う様々な目のトラブルが原因で、重症なものでは失明に近くなってしまうこともあります(→ 詳しくは→「コンタクトレンズ」のページ)。そのため、コンタクトレンズは眼科での処方せんが必要であり、本来は3ヶ月毎に定期検査を受ける義務があります。しかし、インターネットの普及により、便利に購入できるようになった反面、コンタクトレンズのトラブルが増えています。インターネットでの購入を否定するわけではありません。その代わり、きちんと3ヶ月を目処に信頼のおける眼科で定期検査を受けることを強くお勧めします。
Qコンタクトレンズの定期検査はなぜ必要なのですか?
Aコンタクトレンズによる眼障害は年々増えています。合わないコンタクトレンズをつけていたり、汚れや傷がついたコンタクトレンズをつけていると、アレルギー性結膜炎や角膜上皮障害、角膜潰瘍など、様々なトラブルが起こってしまいます。それらを未然に防ぐためにも、目の状態、コンタクトのフィッティング、コンタクトレンズの状態などを3ヶ月毎を目処に定期検査する必要があります。(→ 詳しくは→「コンタクトレンズ」のページ)
Q眼底検査とはどのような検査ですか?
A散瞳薬という目薬を点し、瞳孔を広げて目の中の状態を調べる検査です。白内障も含め、様々な病気がないか詳しく診ることができます。
Q散瞳するとどのくらいに時間見えづらくなりますか?
A個人差はありますが、散瞳薬は効くまで20−30分程度かかり、一度効くと4−5時間ほどぼやけて見えづらくなります。その間はまぶしく感じたり、調節が効かなくなってぼやけてしまうため、運転は控えていただく必要があります。
Qコンタクトレンズをしていますが、診察の際はどうしますか?
Aコンタクトレンズをしたままだときちんとした検査ができませんので、外していただく必要があります。あらかじめ眼鏡で来ていただくか、コンタクトレンズを外せるようにレンズケースなどの準備をしてきてください。
Qコンタクトレンズの処方せんだけ欲しいのですが。
A当院では診察なしでのコンタクト処方は行っておりません。なぜなら、コンタクトレンズは薬事法で高度管理医療機器に定められています。また、コンタクトレンズ装用に伴って様々な目のトラブルが起こる可能性があり、重症なものでは失明に近くなってしまうこともあります。そのため、安易にコンタクトレンズを使い続けることは危険だからです。
Qコンタクトレンズが欲しいのですが、その日に処方されますか?
A当院で初めてコンタクトレンズを合わせる方は、目の病気がないか、コンタクトレンズをつけて大丈夫なのかを詳しく検査した上で、患者さん一人ひとりに合ったコンタクトレンズの相談と装用練習を行うため、別の日に予約させていただいております。検査には時間がかかるため、余裕を持ってお越しください。2回目以降の方は、当院で取り扱っているレンズであればその日のうちに処方可能ですが、レンズの種類によっては取り寄せになる場合もありますのでご了承ください。
Q眼鏡を作るために初めて受診するのですが、その日に眼鏡の処方せんはもらえますか?
A基本的には予約制となります。お急ぎの方はご相談いただければ当日に合わせることも可能ですが、混雑状況により検査に時間がかかる場合がございますので、ご了承ください。なお、目の中に病気がないか詳しい検査を行ってから眼鏡合わせすることを当院では勧めております。眼鏡合わせのための受診を機会に偶然病気が見つかる方も多く、当院では「早期発見・早期治療」を目指しているからです。その場合、詳しく調べるためには眼底検査が必要であり、眼鏡合わせは後日予約にて行う形となります。お急ぎでない方は、しっかり検査を受けてから眼鏡合わせを受けましょう。
Q視力検査の結果で眼鏡の処方せんはもらえますか?
A視力検査と眼鏡合わせの検査は別であり、改めて眼鏡合わせが必要です。なぜなら、視力検査では最も遠くがよく見える目の度数(近視、遠視、乱視など)を調べます。しかし、一番遠く見える度数が眼鏡として合っているかというとそうとは限りません。度が強すぎると疲れやすくなりますし、逆に見えづらくさせてしまうこともあります。眼科での眼鏡合わせでは、どのような状況で眼鏡を使用するのか、見たい距離はどのくらいなのか、遠近両用が良いのか、乱視は入れたほうが良いのか、遠近のバランスはどの程度が良いのかなど、患者さん一人ひとりの生活環境とご希望に合わせて適した眼鏡の度数を決定します。そのため、視力検査とは検査時間も検査方法も異なるのです。
Q視力検査をするのはなぜですか?
A視力というのは目の状態を見るのに最も重要な指標の一つであり、視力検査は最も基本的な検査の一つです。ご本人の自覚がなくても視力低下が起きていることもあり、視力検査をしないと分かりません。特に裸眼視力(眼鏡なし)よりも矯正視力(眼鏡あり)の視力が重要です。
Q子供に眼帯してはいけないのはなぜですか?
A子供の頃は視力が発達途中であり、環境や目の使い方によって大きく影響を受けてしまいます。特に小学校低学年までは特に大切な時期と言われています。その時期に眼帯で目をふさいでしまうと、視力が落ちてしまったり、弱視といわれる状態になってしまう可能性があります。そのため、どうしても必要な時以外は眼帯はしないようにしましょう。(→ 「斜視・弱視」のページ参照)
Q泣いていないのに涙が出ているのですが、問題ないですか?
A流涙の原因として考えられるものとしては、結膜炎や眼瞼内反、先天性鼻涙管閉塞などが考えられます。特に生まれたばかりの赤ちゃんで、泣いていないのに涙があふれて来る場合は、「先天性鼻涙管閉塞」が疑われます。一度眼科での精密検査をお勧めします。(→ 先天鼻涙管閉塞については→ 「鼻涙管閉塞症」のページ)
Q3歳時健診で引っかかりました。眼科受診が必要ですか?
A必ず受診が必要です。視力は生後3ヶ月頃から3歳頃までに急激に発達し、6歳から8歳頃までに完成します。6歳以降になると感受性期を過ぎてしまい、視力の発達がしにくくなってしまうため、視力の発達が十分でない場合、できるだけ早期に発見して治療することが重要です。そのため、3歳時健診をきちんと受け、弱視発見することがその後の将来を左右するターニングポイントといえます。弱視は決してまれな病気ではなく、こどもの弱視の有病率は2〜5%、約50人に1人といわれており、毎年2万人前後のこども達が弱視と診断されています。しかし、残念なのは、“要精密検査”となっても受診させていないご家庭が3人に1人いるとのことです。将来の視力発達にとって大事な時期ですので、引っかかった際には必ず眼科を受診するようにしましょう。(→ 詳細は→ 「斜視・弱視」のページへ)
Q子供が学校の視力検査で引っかかりました。眼科受診が必要ですか?
A受診したほうが良いです。前述の質問(「Q. 子供に眼帯してはいけないのはなぜですか?」「Q. 3歳時健診で引っかかりました。眼科受診が必要ですか? 」)でお答えしているように、小学校の間は特に視力の発達に重要です。もし弱視の場合、治療が遅くなると視力が発達しなくなってしまう可能性があります。また、成長とともに目の長さも成長するため、眼鏡は合わなくなることがよくあります。合わない眼鏡をかけていると目にとっては良くありません。視力検査で引っかかった際には、眼科できちんと検査を受けることをお勧めします。
Q近視と言われました。眼鏡をかけないとだめでしょうか?
A近視の中には眼鏡をかける必要のない「仮性近視」というものもあります。また、軽い近視の場合、見え方によっては必ずしも眼鏡が必要なわけではありません。しかし、片眼だけ近視が強い場合は弱視になる可能性があります。これらはきちんと眼科で検査しないと分かりません。また、眼鏡を作る際、眼鏡屋さんでの検査だと子供にとっては過矯正になってしまうことがあり、合わない眼鏡をしていると余計に近視を進行させてしまうことがあります。そのため、子供の時は眼科できちんと眼鏡合わせをすることをお勧めします。これらのことから、近視と言われた場合でも眼鏡が必要にならないことがあるため、眼科で検査を受け、眼鏡が必要かどうか相談しましょう。(→「近視・遠視・乱視」のページ参照)
Q昨年作った眼鏡がもう合わないと言われました。作った眼鏡が合っていなかったのでしょうか?
A子供の頃は成長とともに目の長さも成長します。近視や遠視は目の長さに影響を受けるため、昨年作った眼鏡がすぐ合わなくなることは十分考えられます。特に身長の伸びが止まるまでは眼鏡の度数は変化すると考えておいたほうが良いでしょう。合わない眼鏡をしていると近視が進んでしまったり、視力の発達を妨げてしまうことがあるため、眼鏡が合っているかどうかを眼科で定期的に検査することをお勧めします。
白内障について
Q白内障とはどのような病気ですか?
A目の中には「水晶体」というレンズがあります。これは虹彩(いわゆる黒目)のすぐ後ろにある透明な組織で、大きさは直径9mm、厚さ4mmほど、表面が凸レンズ状に膨らんだ形をしており、透明な袋(水晶体嚢)で包まれています。この水晶体はカメラでいう“レンズ”に相当し、光を屈折させて網膜にピントを合わせる働きをしています。生まれた時は無色透明でよく光を通しますが、25歳頃から加齢によって徐々に濁り始めます。それにより、目の中にうまく光が届かないようになってしまいます。この水晶体の濁りが強くなった状態を「白内障」といいます。(→ 詳しくは「白内障」のページ)
Q白内障の症状について教えて下さい。
A白内障が進行した場合の主な症状は、①かすんで見えづらい(かすみ目)、②光がまぶしく見える、③近視になることがある、④眼が疲れやすい、などです。視界が霧がかったようにかすんでしまったり、天気によって見えづらさが変化したり、夜の運転の時に街灯や対向車のヘッドライトが異常にまぶしく感じるようになったりします。それにより、目が疲れやすくなります。そして、白内障が進行すると、その見えづらさは眼鏡をかけても改善されなくなります。また、個人差はありますが、近視が進む場合もあります。(→ 詳しくは「白内障」のページ)
Q白内障は目薬などで治りますか?
A目薬では治りません。白内障は軽度であれば点眼や内服薬による治療によって発症や進行を遅らせることができます。しかしながら、現時点で開発されている全ての「抗白内障薬」は、進行予防に効果があるとされていますが、完全に進行を防ぐことは不可能です。また、一度濁った白内障を元に戻す効果もありません。なぜなら、白内障は年齢の変化に伴って必ず進行するものであり、老化を止める薬がないことと同じだからです。白内障は薬では治らず、100%進行します。そのため、白内障手術を受けることが唯一、白内障を治す方法です。(→ 詳しくは「白内障」のページ)
Q白内障にならない方法はありますか?
Aありません。白内障の原因は様々ですが、最も多いのは目の老化に伴うものです。白内障は加齢に伴って必ず進行します。その進行の早さや視力低下の程度は個人差がありますが、60代では70%以上、80代ではほぼ100%の方が白内障による視力低下が起こります。(→ 詳しくは「白内障」のページ)
<白内障手術について>
Q白内障手術とはどのような手術ですか?
A白内障は目の中にある水晶体というレンズが濁った状態ですが、この濁りを取り除き、代わりとなる眼内レンズに取り替える手術です。(→ 詳しくは「白内障手術」のページ)
Q白内障手術を受けるタイミングは?
A白内障手術を受けるタイミングとしては、眼鏡をかけても見えづらくなった、免許が通らなかった、かすみが生活に支障が出てきた、近視を減らしたい、眼鏡をかけなくても済むようになりたい、など様々です。白内障は老化現象であり、白内障手術を必ず受けなければならないものではありません。また、どんな手術でも100%安全な手術はなく、白内障手術は安全性が高い手術ですが、それでも合併症といった危険性はつきまといます。しかしながら、白内障は必ず進行してしまうということも事実です。手術を受けるタイミングを考える上でのポイントとしては、「白内障は必ず進行してしまう」こと、そして「白内障手術は第二の人生を楽しむために受ける」ということです。高齢になればなるほど白内障は進行しますし、その分手術の危険性も上がってしまいます。手術に伴う危険性も考えた上で、できるだけ元気なうちに手術を受けることをお勧めします。
Q白内障手術を受けたいのですが、どのようにしたら受けられますか?
A白内障手術を受けるためには、白内障の程度や他に病気がないかなど、目の状態を診察する必要があります。また、手術の際に入れる眼内レンズを選ぶため、生活環境も含めた詳しい問診と、目の検査が必要になります。当院で白内障手術を希望される場合はお気軽にご相談ください。
Q白内障手術後も眼鏡は必要ですか?
A白内障手術の際に入れる眼内レンズには大きく分けて「単焦点レンズ」と「多焦点レンズ」があります。単焦点レンズは1箇所にしか焦点が合わないレンズで、その焦点はご希望に合わせて調整します。例えば遠めに焦点を合わせた場合、手元は見えづらいため、老眼鏡が必要です。逆に近めに合わせた場合、老眼鏡がなくても文字が読めるようになりますが、遠くは見えづらくなるため、運転の時などは眼鏡が必要です。一方、多焦点レンズの場合、ある程度の範囲が眼鏡なしで見ることができるようになり、老眼を治すことができるという大きなメリットがあります。しかし、距離によっては多少ぼやける場合もあり、その際には眼鏡をかけたほうが良いこともあります。また、夜間に光がにじんで見えたりなど、デメリットも少なからずあります。このように、手術後はほとんどの場合で眼鏡が必要になることが多いといえますが、多焦点レンズの場合は、老眼を治すことができ、眼鏡をかける頻度をかなり減らすことができる可能性があります。単焦点レンズと多焦点レンズの違いについて詳しく知りたい方は「白内障手術」のページを御覧ください。
Q白内障手術は痛いですか?
Aほとんど痛みを感じることはありません。目は非常に多くの神経が走っているため、ちょっとしたゴミが入っただけでもとても痛みを感じやすい臓器です。一方で、神経が豊富なため、逆に麻酔が効きやすいという側面もあります。ほとんどの白内障手術は局所麻酔(目だけの麻酔)で行うことが可能で、目薬や白目の部分にする麻酔などいくつか方法があり、麻酔時の痛みはまったくなく、十分に麻酔を効かせることができます。通常は、痛みを感じないことがほとんどで、圧迫された感覚やしみる程度なことが多いようです。もし手術中に痛みを感じた場合、局所麻酔だと手術中も意識があるため、話すことも可能であり、すぐ麻酔を追加することが可能です。(→ 詳しくは「白内障手術」のページ)
Q白内障手術は怖いですか?
A白内障手術の際には2mm程度の創部を作って手術をします。目の前に針が見えたりすることを想像する方もいらっしゃいますが、針が見えることはありません。手術の際にはぼやけて焦点が合わなくなる目薬をして行いますし、手術の機械は目の中に入れて行うため、見ることができないためです。手術中に見える光景は人それぞれ異なるようですが、明るくなったり暗くなったり、色々な色彩が見えてキレイだったと感想をおっしゃる方もいらっしゃいます。手術中は清潔な布を顔にかぶせて行う必要があるため、極度に怖がってしまう方や一定の静止姿勢を維持できない方、閉所恐怖症の方などは、全身麻酔で手術を受けることをお勧めします。(→ 詳しくは「白内障手術」のページ)
Q白内障手術はどれくらいで終わりますか?
A通常は10分程度で終わることが多いです。手術自体をもっと早く終わらせようとすると5分程度で終わらせることも可能ですが、当院では、たかが5分短縮するよりも、何十年もある術後の人生を意識して、できるだけ目に負担がかからないように、そして合併症が起こらないように、安全性を重視した手術を心がけています。また、白内障手術の難易度は、白内障の程度、目・顔の形、散瞳薬の効き方、目の病気の有無、患者さん自身の全身状態など、様々なことによって影響され、一つとして同じ手術はありません。目の状態によってはもっと長い時間をかけて手術することもあります。手術の流れについてもっと詳しく知りたい方は「白内障手術」のページを御覧ください。
Q白内障手術は安全で簡単に手術できると聞きましたが、本当ですか?
A白内障手術は目以外の手術と比べると、比較的安全性が高い手術といえます。白内障手術は国内で年間150万件行われているとされており、その件数からも想像つくのではないかと思います。しかし、絶対に安全な手術はありません。白内障手術も例外ではなく、まれに失明するような重篤な合併症が起こることもあります。合併症について詳しく知りたい方は「白内障手術」のページを御覧ください。
Q白内障手術をすると必ず視力が回復しますか?
A必ず視力が回復するとは限りません。白内障というのはカメラでいうところのレンズの部分が汚れてしまっている状態であり、白内障手術はカメラのレンズを新品に取り替えるようなものです。しかし、いくら新品のレンズのカメラを用意しても、古くて壊れたフィルムを入れていては良い写真が撮影できません。目も同じです。白内障手術をしても、目の中に病気があり、フィルムの役目をしている網膜が傷んでいると、視力が出ないのです。そのため、手術後に視力が劇的に回復する方ももちろんいらっしゃいますが、視力が変わらない方も少なからずいらっしゃいます。また、手術の影響により、一時的に見えづらくなること(ほとんどの場合は時間とともに回復します)がありますし、手術に伴う合併症によって手術前よりも見えづらくなる(失明も含みます)ことも稀にあります。そのため、手術後の視力回復は確実ではありません。
Q白内障手術後にすぐ帰宅できますか?
A手術後15分程度待合室で休んでいただき、体調に問題がなければ帰宅することが可能です。
Q血をサラサラにする薬(抗凝固薬など)を飲んでいますが、手術できますか?
A飲んでいて問題ありません。白内障手術は2mm程度の極小切開であり、出血も極微量です。内服薬を止めることによる全身への影響のほうが大きいと考えており、当院では止めずに手術をしております。
Q高血圧や糖尿病など様々な持病がありますが、白内障手術はできますか?
A当院ではかかりつけの主治医宛に手紙を書かせていただき、手術に支障がないか確認した上で、手術を行っております。特に糖尿病を持病でお持ちの場合、血糖値が高い状態で手術をすると術後感染の危険性が増してしまうという研究結果が出ていますので、血糖値が落ち着いていることを確認してから手術を行っております。
Q薬のアレルギーがありますが、白内障手術はできますか?
Aアレルギーを引き起こす薬剤は使用せずに手術を行います。薬や食べ物のアレルギーを確認の上、手術を行っております。
Q認知症があり、じっとしていられません。それでも白内障手術はできますか?
A当院では局所麻酔での手術のため、手術中にじっとしていられない方は手術できません。その場合、全身麻酔で手術できる施設へご紹介させていただいております。
Q白内障手術の費用はどのくらいですか?
A単焦点レンズか多焦点レンズかによっても費用が異なります。また、個人によっても差があります。単焦点レンズと多焦点レンズそれぞれの場合の目安の費用を詳しく載せているページ(「白内障手術」のページ)をご参照ください。
Q白内障手術後は通院しなくて大丈夫ですか?
A手術後は必ず通院が必要です。白内障手術はしたら終わりではありません。視力の安定に1−2ヶ月程度必要ですし、手術の影響が強い方の場合はもう少し時間がかかります。また、術後の合併症、特に感染症には注意が必要であり、術後数ヶ月経ってから起こることがあります。早急に対応しないと最悪失明に至ってしまうこともあるため、軽微な変化も見逃さないように、術後の定期的な検査が必要なのです。目の状態によって通院間隔は変わりますので、主治医の指示に従ってください。なお、当院では手術のみ当院で行い、術後は地元の眼科で診ていただくようにお願いすることも可能ですので、お気軽のご相談ください。また、手術後の通院間隔の目安について詳しく知りたい方は、「白内障手術」のページを御覧ください。
Q白内障手術後に運転はできますか?
A手術当日は見えづらくなるため、運転は控えていただきます。翌日受診していただいた際に視力検査などを行い、運転に支障がない視力であれば可能です。しかし、術後視力が不安定な場合は落ち着くまでの間、運転を控えることをお勧めします。
Q白内障手術後に温泉は入れますか?
A創部が閉じるまでに約1週間かかります。そのため、術翌日からは顔に水がかからないようにしていただき、術後1週間後に顔を洗えるようになります。それまではタオルで拭く程度にしていただいています。不特定多数の方が入った汚れた水が目に入る可能性がある温泉は、念の為1ヶ月経つまで我慢していただいています。手術後の生活についての注意点などについて詳しく知りたい方は、「白内障手術」のページを御覧ください。
Q白内障手術後にすぐ眼鏡を作っても良いですか?
A手術翌日から見えるようになる方も多いですが、視力が安定するまで1ヶ月程度は眼鏡合わせをお待ちしていただくことを勧めております。免許更新などの都合で、すぐ眼鏡が必要な場合は、合わなくなる可能性もご理解いただいた上で、仮の眼鏡を作らせていただいております。眼鏡を作る際には、直接眼鏡屋さんで作るのではなく、眼科で術後の検査結果を元に眼鏡合わせを行うことをお勧めします。
緑内障について
Q緑内障とはどのような病気ですか?
A視神経が脆弱で、徐々に神経線維が薄くなってしまい、見える範囲(視野)が狭くなっていく進行性の病気です。40歳以上の20人に1人、70歳以上の10人に1人がなるといわれており、非常に多くの方がこの病気になります。そしてこの病気の怖いところは、末期にならないと症状がないことです。そのため、知らないうちに進行し、見えづらさを自覚したときには末期で見つかってしまう上に、緑内障になる人が多いため、日本での失明原因第一位の病気です。(→ より詳しい内容は「緑内障」のページ参照)
Q緑内障は治りますか?
A残念ながら、治す方法はありません。しかし、眼圧(目の固さ)を下げることが唯一、緑内障の進行を抑えることが分かっています。元々、緑内障はゆっくり進行することがほとんどです。眼圧を下げることでさらに進行をゆっくりにさせることにより、一生涯視野を保たせることが可能です。眼圧を下げる治療法には、目薬、レーザー治療、そして手術などがあります。これらはあくまで治す治療法ではなく、進行を遅らせる治療法です。(→ より詳しい内容は「緑内障」のページ参照)
Q緑内障を放置するとどうなりますか?
A徐々に視野が狭くなり、最終的には失明に至る病気です。末期にならないと見えづらさを自覚しないことも多く、また、一度見えなくなった部分は治療をしても二度と元には戻らないため、症状がないうちに治療を開始する必要があります。
Q検診で緑内障が疑われると言われました。眼科受診が必要ですか?
A必ず眼科を受診することをお勧めします。検診の場合、眼底写真という目の中の写真を撮影し、それを眼科医師が見て、疑わしいかを判断します。あくまで写真を見るだけですので、緑内障でなくても疑いがあれば異常ありと診断します。緑内障は視神経が薄くなる病気ですが、緑内障でなくても元々視神経が薄い体質の人もいます。また、視神経の形は個人差が大きく、緑内障だとしても緑内障だと判断しづらい場合もあります。検診によって緑内障が疑われても緑内障でない場合もありますが、それをきっかけにきちんと眼科で検査することが重要であり、検診ではできない精密検査を眼科では行うことができます。検診だけでは分からないことも多く、加齢とともになりやすくなる病気もありますので、健康な人でも年1回は眼科での定期検査を受けましょう。
Q目薬を忘れてしまいがちです。たまに点眼していれば問題ないですか?
A忘れないようにすることが大切です。眼圧というものは1日の中でも変動しますし、季節によっても変動します。この変動を抑え、常に低く保つには毎日必ず決まった回数を点すことが重要です。点眼する時間帯の多少のずれは問題ありませんが、目薬の種類によっては朝や夜に点したほうが効きやすいという薬もあるため、主治医の指示に従って点し方を守りましょう。
Q目薬以外に治療法はありますか?
A眼圧を下げる方法としては、レーザー治療と緑内障手術があります。それぞれにメリットとデメリットがあります。目薬による治療が基本ですが、それでも眼圧が下がらない場合や、目薬の種類を減らしたい場合などにその他の治療を検討します。詳しくは「緑内障」のページを御覧ください。
Q定期的に視野検査をするのはどうしてですか?
A緑内障にとって、視野検査は非常に重要な検査です。緑内障はゆっくり進行して、視野が狭くなっていく病気です。進行を遅らせるために眼圧を下げる目薬などの治療を行いますが、その治療が十分な効果が出ているのか、もしくは十分な治療効果が出ていても進行が抑えられているのか、それは視野検査をしないと判断できません。さらに、視野検査は何年もかけて何度も行わないと進行のスピードを調べることができないため、何度も繰り返し行う必要があります。特に、初めて視野検査を行う場合は、目がキョロキョロ動いてしまったり、検査のボタンを押し間違えたりすることも多く、慣れが必要です。そのため、緑内障と診断された最初の段階では期間を短めに数回視野検査をすることが推奨されています。そうすることで検査の誤差をなくすのです。また、緑内障の極初期では視野に影響が出ていない場合もあります。そういった場合も、視野に影響が出てこないかを調べるために定期的に視野検査を行います。
Q眼圧が正常なのに緑内障と言われました。どうしてですか?
A緑内障には眼圧が上がるタイプの他に、眼圧が上がらないタイプがあり、これを「正常眼圧緑内障」といいます。これは眼圧は正常範囲内(10-21mmHg)ですが、視神経が弱く、緑内障を発症してしまうタイプです。日本人はこのタイプが多く、約70%が正常眼圧緑内障であることが研究で分かっています。詳しくは「緑内障」のページを御覧ください。
Q前房が浅く、治療が必要だと言われました。どうしてですか?
A前房というのは角膜と虹彩で囲まれたスペースのことをいいます。この前房が狭い方は隅角と呼ばれる部分(目の中の水が出ていく“排水溝”の役割)も狭くなってしまいます。そうすると、排水溝の詰まったシンクのように、水があふれてしまいます。これが目で起こると「緑内障発作」と呼ばれる状態になり、最悪失明してしまうため、緊急処置が必要です。この緑内障発作が起こりやすいタイプの方が一定の割合でいらっしゃいます。特に遠視の方や白内障が進行している方に多いです。その場合、治療法としては「レーザー虹彩切開術」と「白内障手術」のどちらかをする必要があります。治療についての詳細は「緑内障」のページを御覧ください。
まぶたや結膜について
Q白目が突然真っ赤になったのですが、何かの病気でしょうか?
A白目が真っ赤になる場合、出血(血管が切れた状態)と充血(血管が広がった状態)の両方が考えられます。ベタッとしたような真っ赤になっている場合、ほとんどの場合は「結膜下出血」と呼ばれるものが考えられます。その場合、治療薬はなく、1−2週間程度で自然と吸収されることがほとんどなので、様子を見て問題ありません。しかし、目をぶつけて赤くなった場合や、充血なのか出血なのか判断がつかない場合は、きちんと眼科で検査を受けることをお勧めします。(→ 詳しくは→「結膜下出血」のページと「症状(目が赤い)」のページ参照)
Q白目に黄色い盛り上がりがあります。何かの病気でしょうか?
A盛り上がっている場所によって考えられる病気が違いますが、多いのは「瞼裂斑」と呼ばれる“目のシミ”です。しかし、それ以外の病気の可能性もあるため、一度眼科で診察を受けることをお勧めします。考えられる病気については→「症状(白目が盛り上がっている)」のページのページを御覧ください。
Q翼状片と言われました。手術が必要なのでしょうか?
A翼状片とは白目の皮が黒目の方へ伸びてくる病気で、進行すると視力に影響をきたします。また、黒目の中心近くまで大きくなってから手術をしても黒目に濁りを残してしまうため、黒目の真ん中に進行する前に手術が必要ですが、あまりに早く手術をしても再発してしまうことが多いため、視力に影響が出ない程度である程度大きくなってから手術したほうが良いでしょう。主治医の先生と相談してください。(→ 詳しくは「翼状片」のページ参照)
Qものもらいができました。眼科に受診したほうが良いでしょうか?
Aものもらいは自然に治ることもありますが、治療が遅いとしこりが残ってしまうこともあります。しかし、治りが悪い場合や、再発を繰り返す場合は、切って治したほうがきれいに治る場合もあります。また、特に高齢者の場合は、ものもらいと似ている脂腺癌の可能性もあるため、注意が必要です。これらのことから、ものもらいができた際には眼科に受診することをお勧めします。
糖尿病網膜症について
Q糖尿病と診断されたのですが、どうして目の検査は必要なのでしょうか?
A糖尿病は血糖が高くなり、血管が詰まってしまう病気です。全身の血管に影響が出てしまい、目も同じです。目の中の血の巡りが悪くなる病気が「糖尿病網膜症」といいます。糖尿病になると1年間で25人に1人が糖尿病網膜症になると言われており、糖尿病患者さんの5人に1人(約200万人)が糖尿病網膜症になっているといわれています。そのため、糖尿病と診断された場合には必ず眼科で検査を受けましょう。より詳しいことは「糖尿病網膜症」のページに書いてありますので、御覧ください。
Q症状がないのに定期的に目の検査が必要なのはどうしてですか?
A糖尿病は重症にならない限り症状がない怖い病気です。糖尿病網膜症も同じく、見えづらくなったりなどの症状が出る時には末期であることも多く、例え目の中が血だらけになっていても症状がないこともあります。このように、無症状のまま進行していき、血管が詰まってしまうと元に戻らなくなってしまうのが糖尿病網膜症の怖いところです。また、糖尿病網膜症は全世代における中途失明の原因第3位の病気であり、40〜60代までの働き盛りの世代に限っては失明原因として最多です。そのため、症状がなくても糖尿病である限り、定期的に目の検査を受けるようにしましょう。通院間隔は糖尿病網膜症の進行具合と血糖の状態によって変わります。主治医の先生の指示に従ってください。(→ より詳しい情報は「糖尿病網膜症」のページ参照)
Q硝子体の出血は自然に退く場合があるとのことですが、どのくらい様子見て良いのでしょうか?
A糖尿病網膜症が進行し、末期の状態になると硝子体(目の中を満たしているゼリー状のもの。詳細は→「目の構造について」のページ参照)に出血が起きることがあります。出血量が多くなければ吸収されることもあります。様子を見ることができる期間は目の状態によっても異なり、すぐ手術をしたほうが良い場合もありますが、一般的には1ヶ月程度様子を見て、吸収されなければ硝子体手術を行うことが多いです。(「硝子体手術」のページ参照)
Q血糖値が高いと手術できないのでしょうか?
A血糖値が高いと免疫力が低下し、その状態で手術を行うと感染症が起こってしまう危険性が高まるということが分かっています。施設や先生の考え方によっても手術可能な目安が異なりますが、当院では食後血糖が200を越えないこと、HbA1cが7.5%以下が理想的と考えています。
Q進行した糖尿病網膜症と言われましたが、治るのでしょうか?
A糖尿病網膜症は進行具合によって、血管がもろくなる段階の「単純糖尿病網膜症(初期)」、血管が詰まってくる段階の「前増殖糖尿病網膜症(中期)」、そして新生血管が生えてきて失明に向かっていく「増殖糖尿病網膜症(末期)」に分類されます。初期の段階であれば血糖値がきちんとコントロールされると出血などは自然に消え、元に戻ることも多いです。しかし、中期以上に進行し、血管が詰まってしまうと、元に戻らなくなります。糖尿病網膜症の治療に網膜光凝固術というレーザー治療がありますが、これ以上悪くならないようにするために行う治療で、治す治療法ではありません(→「網膜光凝固術」のページ参照)。また、硝子体手術は出血を取り除いて見やすくしたり、網膜剥離によって失明寸前の状態から失明しないようにするための手術であり、これも完全に治す治療法ではありません(→「硝子体手術」のページ参照)。したがって、ある程度進行してしまった糖尿病網膜症は治すことはできず、それ以上進行しないように治療をしていくしかありません。詳細は「糖尿病網膜症」のページを御覧ください。
網膜前膜(網膜上膜)について
Q網膜前膜とはどんな病気ですか?
A加齢とともに後部硝子体剥離(詳細は「飛蚊症」のページ参照) が起こった際に、硝子体の一部がうすい膜状に残る(残存硝子体皮質)場合があり、これが元となって膜状に変化するとともに、縮んでいきます。これによって網膜が歪んでしまう状態のことを「網膜前膜」といいます。網膜前膜は軽度のものも含めると、約4人に一人にみられたという報告もあり、比較的多くの方がなりやすい病気です。また、頻度は少ないですが、硝子体手術後に網膜前膜が出てくることもあります。症状としては、ゆがみを感じるようになったり、視力が下がったりします。詳細は「飛蚊症」のページを御覧ください。
Q網膜前膜の手術のタイミングはいつ頃が良いですか?
A視力が良く、歪みを感じていない人に手術をした場合、手術前より見えづらさを感じることがあるため、軽度の場合は様子をみることもあります。しかし、自然に治ることはなく、治療法としては、硝子体手術で原因となっている膜を除去するしか方法はありません。歪みが強い場合は、術後も歪みが残ってしまうこと、視力が大きく低下してから手術するよりも早期の段階で手術をしたほうが術後の視力が良いという報告もあることから、①視力が下がっている、②歪みを感じている、③網膜の変形が強い、④進行しつつある、といった場合は早期の手術をお勧めしています。注意点として、原因となっている膜を引っ張るため、網膜の形が元に戻るまで、歪みが一時的に強くなることがあります。また、視力が安定するまで、半年〜1年程度かかることがあります。
Q術後に視力が上がらない場合もありますか?
A歪みが強く、手術前の視力が低い場合、手術しても思ったより視力が上がらない方もいます。
Q手術後にすぐ視力が上がりますか?
A手術後すぐ視力が上がるわけではなく、徐々に網膜の形が戻っていくため、視力が安定するまでに半年〜1年程度かかることもあります。また、手術前の視力が良く、歪みも軽度の場合、手術前よりも手術後のほうが視力が一時的に下がってしまう場合もあります。
黄斑円孔について
Q黄斑円孔で手術した場合、どうしてうつぶせが必要なのですか?
A黄斑円孔は網膜の中心にある黄斑という場所に穴が開く病気です。この黄斑円孔に対して硝子体手術をする場合、穴が閉じやすいように空気を目の中に入れます。目の中は水でできており、入れた空気は上に浮かぶため、この入れた空気が目の真ん中にある黄斑に当たるようにするには、うつぶせする必要があるのです。手術後のうつぶせの姿勢をしっかりできるかが黄斑円孔を治すのにとても重要です。空気は自然に吸収されるため、うつぶせの効果があるのは手術後3日程度と言われています。そのため、術後3日間うつぶせをしっかりできるかが、黄斑円孔を治すための大切なポイントです。(詳細は→「黄斑円孔」のページ参照)
Q視力がかなり落ちてから手術しても大丈夫でしょうか?
A黄斑円孔はステージが1から4まで進行していく病気です。また、穴の大きさも徐々に大きくなっていきます。ステージが進むほど、穴の大きさが大きいほど、手術後の穴の閉鎖率が低下します。一方で、一部の初期の黄斑円孔では自然に閉鎖することもあります、しかし、視力が極端に落ちてから手術を行っても、手術後の視力が上がりづらく、ゆがみなどの後遺症も残りやすいため、黄斑円孔と診断された場合は、進行する前の早期に手術をしてしまうことをお勧めします。(詳細は→「黄斑円孔」のページ参照)
硝子体手術について
Q硝子体手術とはどのような手術ですか?
A硝子体手術とは、網膜(カメラでいうとフィルムの役目)や硝子体(目の中を満たしている透明なゼリー状の組織)が原因の病気に対する治療法です。硝子体を取り除き、病気によっては網膜に対する治療も行います。創部は約0.5mmと極小切開で行うことができ、顕微鏡を用いて厚さ5μm(髪の毛の約20分の1程度)の膜を剥がすなど、非常に繊細で高度な技術が必要であり、トレーニングを積んだ限られた眼科医にしかできない手術です。詳しくは→「硝子体手術」のページを御覧ください。
Q硝子体手術はどのような病気で必要ですか?
A硝子体手術が必要な病気には、網膜剥離、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、硝子体出血、硝子体混濁、網膜前膜、黄斑円孔、水晶体落下など、多種多様な病気があります。
Q硝子体を取ってしまっても問題ないのですか?
A問題ありません。硝子体の構成成分の99%は水でできています。眼球の形状を保ち、光を屈折させる力がわずかにあります。胎児の時の目の発達に必要ですが、生まれたあとは特に必要なものではなく、手術で取ってしまっても視力に影響はありません。
Q硝子体手術に要する時間はどのくらいですか?
A病気によって、また病気の状態や進行度によっても、手術時間は変わります。また、手術中に別の病気が見つかる場合もあります。そのため、20-30分程度で終わることもあれば、数時間もかかることもあります。
Q硝子体手術のリスクはどのようなものがありますか?
Aどんな手術にも合併症が起こる可能性があり、リスクを伴わない手術はありません。硝子体手術も例外ではなく、起こりうる合併症としては駆逐性出血、網膜裂孔・網膜剥離、白内障、眼内炎、網膜前膜、硝子体出血などがあります。それぞれの合併症の頻度など詳しく知りたい方は→「硝子体手術」のページを御覧ください。
Q硝子体手術後の注意点はありますか?
A日帰り手術でも術後の安静は大切です。特に目の中にガスなどを入れた場合は術後の体位の指示を守ることが治療にとても重要です。術後1週間程度は目に水が入らないように顔はタオルで拭く程度にして、1週間後からは通常通りの生活が可能です。手術後から術後の目薬を指示通りにきちんと点すことが合併症予防に重要です。また、術後に目をこすったり圧迫したりしないように注意が必要です。寝てる間など無意識に触ってしまう可能性もあるため、保護眼鏡をかけることを勧めています。車の運転は手術後に両眼で0.7の視力が出るようであれば運転を再開することが可能です。
Q硝子体手術の費用はどのくらいですか?
A1割負担の方で片眼で4万〜6万程度です。高額医療控除の対象となる場合、一定の自己負担限度額を超えた部分が払い戻されるため、負担が軽減されます。
Q硝子体手術で目の中にガスを入れることがあると聞きました。入れる目的や術後の注意点について教えて下さい。
A硝子体手術の際、空気やガス、シリコンオイルなどを入れることがあります。これは網膜に空いている穴を閉じさせることが目的で入れます。病気の代表例としては網膜剥離や黄斑円孔がありますが、硝子体手術を行う全ての病気でガスを入れる可能性があります。手術後の注意点としては、まずガスなどが穴に当たるように指示された体位を厳密に守ることが治すために非常に重要です。硝子体を取り除いた目の中は水で満たされており、その中に入れたガスは上に浮かびます。そのため、穴の位置によって必要な体位が変わります。次に、ガスが目の中にある間は飛行機に乗れません。気圧の影響を受けてしまうからです。搭乗が可能なタイミングは主治医に確認しましょう。
Q入院ではなく日帰り手術だと感染症などが心配です。。。
A昔の硝子体手術は入院でしか行なえませんでした。しかし、医療技術の進歩により、現在の硝子体手術は約0.5mm程度の極小さな創部で手術が行えるようになり、目への負担や合併症の危険性を減っています。そのため、日帰り手術でも安全性が高く、感染症のリスクも入院での手術と同程度に抑えることができるようになりました。しかし、重症な病気の場合、手術が長時間に及ぶと予想される場合、手術後に厳密な体位制限が必要な場合、入院での術後管理が望ましい場合などは、提携の病院へ紹介しています。
Q白内障と言われたことがないのに、硝子体手術と同時に白内障手術を行うことを勧められました。どうしてですか?
A白内障は加齢性の変化であり、ある程度の年齢になると必ずなるものです。白内障の程度が軽かったとしても、硝子体手術を行う際に影響してしまうことがあります。また、硝子体手術を行うと術中・術後に白内障が進行してしまうことも理由の一つです。そして、白内障手術を同時に行ってしまったほうが、病気の治療がしやすくなったり、術後の合併症が起こりにくく、より安全に手術できるため、若年者の方で白内障が全くない場合でないかぎり、同時に白内障手術を勧めることが多いです。
Q白内障手術と硝子体手術を同時に行うデメリットを教えて下さい。
A白内障手術を同時に行う場合、単焦点眼内レンズを入れる必要があるため、ピントを合わせるための調節力がなくなってしまいます。つまり、完全なる老眼になってしまいます。そのため、若い方で白内障手術を行うと、老眼鏡が必要となったり、反対眼とのバランスのために眼鏡が必要になります。また、病気によってはデメリットがあります。例えば、重症な糖尿病網膜症の場合、白内障手術をすることで術後に血管新生緑内障になる可能性が上がってしまうことがあります。
Q硝子体手術の時に「多焦点眼内レンズ」を入れられますか?
A網膜に病気がある場合、特に黄斑という視力に最も大切な場所に病気がある場合、多焦点眼内レンズは適していません。多焦点眼内レンズの良さを発揮できないからです。そのため、当院では、硝子体手術を行う場合は多焦点眼内レンズを入れることをお勧めしていません。
Q硝子体手術後は通院しなくても大丈夫ですか?
A手術後は必ず通院が必要です。硝子体手術はしたら終わりではありません。病気によっては視力の安定に時間がかかります。また、術後の合併症、特に感染症や網膜剥離には注意が必要であり、術後数ヶ月経ってから起こることもあります。早急に対応しないと最悪失明に至ってしまうこともあるため、軽微な変化も見逃さないように、術後の定期的な検査が必要なのです。目の状態によって通院間隔は変わりますので、主治医の指示に従ってください。なお、当院では手術のみ当院で行い、術後は地元の眼科で診ていただくようにお願いすることも可能ですので、お気軽のご相談ください。
硝子体注射について
Q目の注射は怖くないですか?
A注射の際には瞳孔を広げる目薬をしてから行うため、焦点が合わない状態になります。また、目薬でしっかり麻酔をした上で、白目から注射をしますので、針が目の前に見えることはなく、痛みもほとんどありません。
Q硝子体注射の費用を教えて下さい。
A注射の薬の種類によっても費用が異なりますが、一般的によく投与されている抗VEGF(血管内皮増殖因子)薬の費用は1割負担の方でおよそ1万5千円前後です。薬による違いについては→「注射治療について」のページを御覧ください。
Q注射は何回必要ですか?
A病気や病状によって注射の回数は異なります。また、抗VEGF薬は打った後は1ヶ月間隔を空けなければ次の注射を打てません。例えば、加齢黄斑変性の場合、月1回を3ヶ月間打ち(導入期)、その後は期間を決めて定期的に打つ方法と、病状に合わせてその都度打つ方法などがあります。病気の状態によっては1回打って治まる場合もありますが、数年にわたって何度も打たなければいけない場合もあり、様々です。
Q注射した日にお風呂に入れますか?
A注射した日は首下のシャワーのみとし、目に水が入らないようにしていただきます。翌日以降は通常通りに入浴していただいて構いません。注射後の流れについては→「注射治療について」のページを御覧ください。
Q注射後に注意する点を教えて下さい。
A注射後は抗生剤の目薬を1日4回、3日間点していただきます。合併症が起こらないか注意が必要です。起こりうる合併症としては感染症、眼圧上昇、網膜裂孔・網膜剥離、硝子体出血、脳卒中、心筋梗塞などがあります。注射後に急激な痛みが出たり、多量のめやにが出たり、急に見えづらくなった場合などはすぐ眼科を受診しましょう。詳細は→「注射治療について」のページを御覧ください。
レーザー治療について
Q糖尿病網膜症との診断でレーザー治療が必要と言われました。レーザー治療について費用も含めて教えて下さい。
A糖尿病網膜症に対してレーザー治療を行う場合、主に「視力に大事な部分のむくみ(黄斑浮腫)に対する治療」と「血流が悪い部分(無灌流領域)に対する治療」があります。黄斑浮腫は血管がもろくなったり、血管にコブができたりすることによって水漏れが起こり、黄斑がむくんでしまっている状態です。その原因となっている部分に対してレーザーを当てることで水漏れを止めます。次に無灌流領域に対する治療は、血管が詰まって血流が悪い部分をそのままにしておくと、酸素が足りない網膜は新たな血管(新生血管)を生やしてその場をしのごうとします。その新生血管はもろく、様々な悪さを引き起こしてしまう元凶となってしまいます。無灌流領域にレーザーを当てると酸素の需要が減り、酸素の供給も改善することができるため、新生血管が生えにくくなります。そのため、レーザーによって病気の進行を防ぐことができるのです。レーザーはその治療方法や病気の種類によって費用が異なりますが、1割負担の方でおよそ1万〜1万5千円ほどです。さらに詳しい情報を知りたい方は→「網膜光凝固術」のページを御覧ください。
Q糖尿病網膜症との診断でレーザー治療を受けましたが、視力が良くなりません。視力は良くなるものでしょうか?
A黄斑浮腫に対するレーザー治療の場合、浮腫が退いてくると視力が上がってくる可能性はありますが、視細胞がすでに傷んでしまっている場合は視力が上がらないこともあります。また、黄斑の近くをレーザーする場合、見えづらい部分(暗点)ができてしまうことがあります。レーザーだけでは浮腫が退かない場合でも、薬の注射や硝子体手術が効く場合もあります。一方、無灌流領域に対するレーザー治療の場合、広い範囲にレーザーを打つ必要があります。その場合、レーザーは網膜にヤケドを引き起こすため、黄斑浮腫が新たに出たり、元々浮腫があると悪化することがあり、レーザー前より視力が下がってしまう場合があります。また、レーザー後に暗所での見え方が悪くなったり、視野が狭くなることがあります。( 詳しくは→「網膜光凝固術」のページ参照)
Q緑内障に対するSLTレーザー治療について教えて下さい。
A詰まって流れが悪くなってしまっている排水溝のフィルター(線維柱帯)にレーザーを当て、目詰まりを掃除することで房水の流れを良くし、眼圧を下げる治療法です。痛みはほとんどなく、治療時間は5〜10分程度、点眼1本分の眼圧下降効果があると言われています。副作用はほとんどなく、安全性が高い治療です。効果は70%程度の方に見られ、平均2−3年間は効果が持続します。効果がなくなった場合でも繰り返し治療をすることが可能です。点眼が難しい方や点眼忘れがある方、点眼の種類が多い方にとっては恩恵が大きいです。費用は1割の方の両眼で2万円程度で、2年間の目薬代や目薬の手間を考えると高くない金額だと思います。適応がある人とない人がいますので、お気軽にお聞きください。更に詳しく知りたい方は→「緑内障レーザー治療(SLT)」のページを御覧ください。
Qレーザー虹彩切開術について教えて下さい。
A前房というのは角膜と虹彩で囲まれたスペースのことをいいます。この前房が狭い方は隅角と呼ばれる部分(目の中の水が出ていく“排水溝”の役割)も狭くなってしまいます。そうすると、排水溝の詰まったシンクのように、水があふれてしまいます。これが目で起こると「緑内障発作」と呼ばれる状態になり、最悪失明してしまうため、緊急処置が必要です。この緑内障発作が起こりやすいタイプの方が一定の割合でいらっしゃいます。特に遠視の方や白内障が進行している方に多いです。その場合、治療法としては「レーザー虹彩切開術」と「白内障手術」のどちらかをする必要があります。このうちのレーザー虹彩切開術とは、虹彩にレーザーを当てることで穴を開け、隅角が詰まって通れなくなった房水の通り道を新しく作る方法です。(詳しくは→「緑内障」のページ参照)
Q網膜に穴が空いていると言われレーザーをしました。もう安心でしょうか?
A網膜に穴が空いているのを放置した場合、目の中の水が穴から入り込み、網膜が剥がれてくることがあります。これが網膜剥離で、最悪の場合失明してしまう可能性があります。そこで、穴の周りをレーザーで焼き固めることによって、防波堤を作り、剥がれにくくすることができます。このレーザーをすれば100%安心というわけではありません。レーザーがしっかりと効くまでに約1ヶ月かかります。それまでの間に剥がれが進んでしまう可能性があります。また、レーザーをしても剥がれてくる方も一定の割合でいらっしゃいます。そのため、レーザー後も網膜剥離へ進展しないか、定期的に眼底検査を受けることが必要です。そして、網膜に穴が空く体質の方は、同じ眼の違う場所や反対の眼にも穴が空く可能性があります。念の為、両眼の眼底検査を定期的に受けることをお勧めします。(詳しくは→「網膜光凝固術」のページ参照)