目の構造について

目はカメラと同じ構造

目はカメラと同じ構造

光の通り道

1角膜

目はカメラと似たような構造とはたらきをしています。まずいわゆる“黒目”の最も表面には「角膜」という透明な膜があります。ここは刺激にとても敏感で、目に物が入ると痛みを強く感じます。コンタクトレンズが触れる部分です。

2瞳孔(虹彩)

角膜を通して目の中に入ってきた光は、「虹彩」という“黒目”に当たる部分で作られた光の通り道(=「瞳孔」)を通して目の中に入ってきます。虹彩は人によってその色は様々で、それはメラニン色素の量の違いによります。メラニン色素が薄い人は、肌の色は白く、虹彩の色は青みがかったり緑色に見えたりします。一方、メラニン色素が濃い人は、肌の色や瞳の色は黒に近くなります。また、遺伝子の違いによっても虹彩の色が変化すると言われています。この虹彩が伸び縮みすることで、瞳孔の大きさが変化します。それにより目の中に入ってくる光の量を調節しており、カメラでいう“絞り”に当たる働きをしています。この瞳孔の大きさは、交感神経(興奮した時に働く)と副交感神経(リラックスした時に働く)という自律神経によって支配されており、感情や心理状態によっても左右されます。

3水晶体

瞳孔を通して入ってきた光は、次に「水晶体」という透明なレンズを通ります。水晶体は光を屈折させてピントを合わせる役割をしており、カメラでいう“レンズ”に当たります。生まれたときは文字のごとく水晶のように無色透明ですが、25歳頃から徐々に濁り始め、濁りが強くなるとかすんだり見えづらくなってきたりします(→ 詳しくは症状ページ「かすみ目」)。これがいわゆる白内障です(→ 詳しくは病気ページ「白内障」)。

4硝子体

水晶体を通して入ってきた光は次に「硝子体」の中を通っていきます。硝子体は卵の白身のような透明なゼリー状の組織で、そのほとんどは水分でできています。これが年齢とともに濁ってくると蚊が飛んでいるように見えることがあります。これが飛蚊症(→ 詳しくは症状ページ「飛蚊症」)といわれる症状です。

5網膜

そして光が最後に届くのが目の中の「網膜」という膜です。ここはカメラで言う“フィルム”の役目をしており、網膜に光が当たると電気信号に変換し、目の神経(視神経)を通して脳へ伝わります。こうして人はものを見ることができるのです。また、その網膜の中で最も視力にとって大事な部分を「黄斑」と呼び、唯一視力が1.0出る部分です。

これらの光の通り道のどこかに病気があると、人は見えづらさを感じます。
それぞれの場所における病気や、それによる症状について詳しく知りたい方は、「症状ページ」と「病気ページ」をご覧ください。

カメラの構造
目の構造
目の構造