症状(飛蚊症)

「黒いものが飛んで見える(飛蚊症)」

飛んで見えるものは人によって様々で、輪っかのような形、糸くず、蠅のような大きい点、小さい点がいくつか散らばっている、アメーバのような形、などなど。色も黒や少し透明なものまで、訴えは色々あります。白い壁や雪を見ると余計に見えて気になるという方も多く、目を動かすとついて動きます。日に日に増えてくる場合は要注意です。

考えられる主な病気

1生理的飛蚊症 ・・・ 目の中(硝子体)に濁りがあり、それが目の中に入ってくる光を遮ることで起こるもので、加齢に伴って起こる後部硝子体剥離によっ ても起こります。様子を見て問題ありませんが、一度眼科で精密検査を受け、 病気がないかを確認する必要があります。

2網膜裂孔・網膜剥離 ・・・ 網膜に穴が空き、放置すると失明する病気です。空いた穴から網膜の成分が目の中を漂ったり、出血が起こることで飛蚊症が生じます。(→ 「網膜裂孔・網膜剥離」のページ

3硝子体出血 ・・・ 硝子体中に出血が起こると、光を遮ってしまうため、飛蚊症をきたします。出血が起こる原因は上述の網膜裂孔の他、「糖尿病網膜症」「網膜静脈閉塞症」「加齢黄斑変性」など様々です。

4ぶどう膜炎・・・ 目の中にあるぶどう膜(虹彩・毛様体・脈絡膜の総称)という部分に炎症が起きる病気です。硝子体中に濁りを作ることがあり、飛蚊症で発見されることもあります。

☆ 特に注意すべき飛蚊症の特徴

  • 「光視症(光が走る)」を伴う
  • 日に日に飛ぶのが増えてくる
  • 墨汁を流したように見える
  • 視野の一部が欠けてきた

「光視症」とは、明るいところでも暗いところでも光がピカッと光ったように見える症状のことで、網膜裂孔が起こりやすいサインの可能性があります(詳細は「光視症のページ」参照)。また、飛蚊症が悪化する場合や赤や黒の墨汁を流したように見える飛蚊症の場合、眼内で出血が起きている可能性があります。そして、視野の一部がかけてきた場合も、出血によって見えなくなっていたり、すでに網膜剥離を発症している可能性があります。