「目が痛い、ゴロゴロする」
目が痛かったり、ゴロゴロと異物感を感じる場合、目のどこが痛むのか、どのくらいの時間痛みが続くのか、どういう時に痛みが出るのか、などの情報が大切です。ほとんどの場合、目の表面が刺激されて痛みが出ていることが多いです。「目が痛い」という症状一つでも、以下のように非常に多くの原因が考えられ、診断が難しいこともあります。
考えられる主な病気
1角膜の傷や炎症 ･･･ 角膜には三叉神経が張り巡らされており、痛みに敏感です。何か異物がまぶたの裏側に入り込んで傷をつけたり、角膜に細菌感染が起こって炎症が起きた場合、激しい痛みを感じます。溶接作業される方は鉄片の飛入に注意し、必ずゴーグルが必要です。
2ドライアイ ･･･ 涙は潤滑油の役割があります。そのため、目が乾燥すると、まぶたと角膜の摩擦が起こり、まばたきだけで目に傷がつくことがあります。（→ 「ドライアイ」のページ）
3結膜炎･･･細菌やアレルギー、ウイルスなど、何かしらの原因によって結膜に炎症が起きると、まぶたの裏側がゴツゴツしてしまい、それによってゴロゴロして痛みを感じることがあります。（→ 「結膜炎」のページ）
4麦粒腫 ･･･ いわゆる“ものもらい”の一種で、まぶたに炎症が起こるため、まぶたが腫れ、痛みを伴うことがあります。（→ 「麦粒腫」のページ）
5眼瞼内反・睫毛内反･･･ まぶたが内側に入り込んでしまい、まつげが目に刺さってしまったり（眼瞼内反）、まつ毛の生え方が不規則で目に刺さってしまう（睫毛内反）ことがあります。子供の時になってしまうものや、加齢に伴ってなってしまうことがあります。
6結膜弛緩症 ･･･ 加齢に伴って白目の皮（結膜）がたるんでしまい、目にシワができることがあります。たるんだ結膜はまばたきで擦れてしまい、異物感を感じたり、涙目の原因になります。
7強膜炎･･･ 白目（強膜）に強い炎症が起きた状態で、強い充血を伴います。
8ぶどう膜炎 ･･･ 黒目（虹彩）などに炎症が起きる病気で、痛みを伴うことがあります。
9視神経炎 ･･･ 視神経に炎症が起きる病気で、視力低下とともに、目を動かしたときの痛みを伴うことがあります。
10緑内障発作･･･ 激しい痛みと急激な視力低下、吐き気などを伴うことがあり、失明の危険性もある緊急疾患です。（→ 「緑内障」のページ）
11眼精疲労･･･ 疲れ目でもしみるような痛みや目の奥の痛みが出ることがあります。寝たり休むと治ることが多いです。（→ 「眼精疲労」のページ）
12三叉神経痛･･･ 目の表面を走る三叉神経が原因で痛みが出ることがあります。
13偏頭痛 ･･･ 頭痛が目の奥の痛みとして感じられることがあります。目の奥の痛みが続く場合、眼科での精密検査に加えて、脳神経内科での検査が必要となる場合があります。
14副鼻腔炎 ･･･ 鼻の奥の炎症が原因で、目の痛みが出ることもあります。必要に応じて、CTやMRIなどの画像検査が必要です。